敬語の使い方

不愉快な敬語

不愉快な敬語

個人的に参考になった点を紹介。

・クッション言葉+要件+お願いor提案
例)
「お手数ですが、この数字が台帳と合わないので、確認をお願いできますか?」
→「ちょっと違っていませんか?」などのあいまいな表現を使うのを避け、その代わりにクッション言葉を用い具体的(台帳の数字と合わない)に話す。

曖昧語については「責任を持って仕事を成し遂げる自覚と、精神的な強さを育てる」ことによって退治する。曖昧語を用いると責任の所在がうやむやになりやすい。

・不要語「ほう」「なります」
例)
「ご注文のほう、承ります」「こちら、コーヒーになります」
前者の辞書での意味は
①向き、ある地域
②ある部面、分野
③並べていくつか考えられるものの一つ
④話題のものをぼかしてその部面であることを言う語(例:設計のほうを担当)
⑤仕方。やりかた
⑥どちらかといえばこれだという部類を言う語(例:勇気のある方だ)

また、後者の辞書での意味は
①慣習。ならわし。また、物事のしかた。やりかた
②おもむき。あじわい
③なりふり
となっている。「こちら〜になります」は「これが今から別のものに変化します」という意味なので全く合わない。使っている人は多いけれども。

・「(さ)せていただく」の誤用
本来は「相手からの要望・指示を、話し手が受けて行動するときに」使う。
例)
(調査の指示が出ていらものについて)「報告させていただきます」
要望・指示がなかった時に用いると、相手は恩着せがましさを感じる。また、周囲の意向とはお構いなしに、話し手が自分の意思を通したいときに使われているので、相手は不快感を持つ(ことがある)。

・「お」と「ご」の使い方
基本的には
「お」は和語に、「ご」は漢語につく。
例)
お米 / ご意見
しかし、例外もたくさんある。(ごはん、など)

「お・ご」はyourに置き換えられるものなので。自分のものにはつけない。たとえば、「私のお店」や「私のお気に入り」は正しい使い方ではない。

・自らを表す語
正しいものは「私、私ども」
「自分」や「僕」ほ公の言葉ではない。

・文章の中でだけ使う呼び方
×林商事御中中井様、患者各位様
○松永物産御中、お客様各位

「御中」は「様」をつける人がいない場合にのみ、法人、団体、部署名につける。
「各位」は同じ文章を多数に見せる時の宛先に用い、後ろに「様」や「へ」はつけない。また「各位」のにも敬称はつけないが、「お客様」だけは例外として使用する。

・「とんでもございません」は誤り
「とんでもない」は「とんでもな」までが語幹の形容詞である。正しくは

とんでもない
とんでもないです
とんでもないことでございます

がある。なお、「とんでもない」の意味には次のものがある。

①とても考えられない
②思いもかけない
③(相手の言葉を強く否定して)そんなことはない。冗談じゃない

そのため「ありがとう」と感謝されたことに対しては「お役に立てて嬉しいです」などの肯定の返事が良いのではないか。


実際に話してみると難しいですね。